2010年08月18日 10:30
このところの龍馬伝は、もうホント1日2日単位で動いていくような、大変密度の濃い部分に差し掛かっている。
今回の『亀山社中の大仕事』...
素晴らしい映画を丸一本観たかのような凝縮感とスケール感。
これで何で視聴率が下がり続けているんだろう..。
20%→17、16、、、 今回は13.7%だそうだ。
今龍馬が取り組んでいるのは、幕府方の筆頭である薩摩藩と幕府に唯一反旗を翻す長州藩の手を組ませること。
双方がそれぞれに抱えている苦難、そして導いていこうとするトップの葛藤と決断。それを実行していく上での藩内のまとめ、幕府に一切気付かれないように進めなければならない状況。それを取り巻く、武士、商人、町人。
写真は度々で“お元”(蒼井優)。彼女はNo1の売れっ子芸者だが.. 隠れキリシタン。店や宴席の場で掴んだ情報を長崎奉行所に告げ口をすることで小銭を稼いでいる。
そしてその金は、きっとほとんどをお布施にしている。彼女はキリスト教を「私の全て」だと言っている。
一体どれだけの不幸を抱えて生きているのか分からないような雰囲気は、ここまで十分に表れている。
龍馬は長州のお侍さんたちに手助けをしていることをお元に度々見られている。方や、お元は十字架に祈っている姿を龍馬に目撃されてしまっている。
お互い、そのことを秘密にしておく約束を取り付ける場面。
宗教が全てだというお元に対し、「自分らは、そんな世の中を変えるために活動している」という龍馬。
現在の世の中の仕組みによって多くの不幸がもたらされているお元にとって、龍馬らの活動は本来応援すべきことだ。しかしお元は「お目出たかお方。」と返す。
素晴らしいシーン。
そのほかでも、グラバーさんから軍備を購入するための商談部分...
長州からは井上聞多と伊藤俊輔が、亀山社中からは長次郎と惣之丞が商談の席(任)に就いている。
井上は後の井上馨、伊藤は後の伊藤博文だ。
この二人はイギリスに密航留学していて英語が堪能。購入する当人サイドなんで、この二人の意思を中心に軍艦選びは進行していく。
グラバーは、文明の遅れた日本人などなめている。かなり型落ちした古いものを売りつけようとしていたが.. 今度は逆に、亀山社中の2人は船に詳しい。(海軍操練所上がりの亀山社中陣は、そもそも船で志を立てようとしていたメンバーだ。)そこで、船の型が古いこと、最新の型が無いのか.. などを指摘していく。さらに、値段にもシビアでボイラーの交換など.. 細部まで知識が行きわたっている。グラバーは、ぼろ儲けをすることは出来なくなったが.. 素晴らしい商談だったこと、後進国のちょんまげの成長ぶりを実感した。
ドラマのシーン自体は、芸者のいる飲み屋の一室やグラバーさんちがほとんど。
しかし、それにあたっている各個人の背負う世界・背景のスケールがとても大きく、そしてそれこそを暗に映し出すような作りになっている。
芝居と、画も素晴らしい。
それに輪をかけて今回は、それぞれがそれぞれに見出す希望のようなものに向けて活動しているため、そんな空気に見合った音楽が常時流れている。
そんな希望のようなものが、芽吹いて、そして実際に動き始めた部分... まだ実ってはいないその瞬間を捉えているからこそ、素晴らしい時間になっているんだろう。
この瞬間こそが、どんな世になろうとも.. 人間にとって一番大切なことだと思う。
今回の『亀山社中の大仕事』...
素晴らしい映画を丸一本観たかのような凝縮感とスケール感。
これで何で視聴率が下がり続けているんだろう..。
20%→17、16、、、 今回は13.7%だそうだ。
今龍馬が取り組んでいるのは、幕府方の筆頭である薩摩藩と幕府に唯一反旗を翻す長州藩の手を組ませること。
双方がそれぞれに抱えている苦難、そして導いていこうとするトップの葛藤と決断。それを実行していく上での藩内のまとめ、幕府に一切気付かれないように進めなければならない状況。それを取り巻く、武士、商人、町人。
写真は度々で“お元”(蒼井優)。彼女はNo1の売れっ子芸者だが.. 隠れキリシタン。店や宴席の場で掴んだ情報を長崎奉行所に告げ口をすることで小銭を稼いでいる。
そしてその金は、きっとほとんどをお布施にしている。彼女はキリスト教を「私の全て」だと言っている。
一体どれだけの不幸を抱えて生きているのか分からないような雰囲気は、ここまで十分に表れている。
龍馬は長州のお侍さんたちに手助けをしていることをお元に度々見られている。方や、お元は十字架に祈っている姿を龍馬に目撃されてしまっている。
お互い、そのことを秘密にしておく約束を取り付ける場面。
宗教が全てだというお元に対し、「自分らは、そんな世の中を変えるために活動している」という龍馬。
現在の世の中の仕組みによって多くの不幸がもたらされているお元にとって、龍馬らの活動は本来応援すべきことだ。しかしお元は「お目出たかお方。」と返す。
素晴らしいシーン。
そのほかでも、グラバーさんから軍備を購入するための商談部分...
長州からは井上聞多と伊藤俊輔が、亀山社中からは長次郎と惣之丞が商談の席(任)に就いている。
井上は後の井上馨、伊藤は後の伊藤博文だ。
この二人はイギリスに密航留学していて英語が堪能。購入する当人サイドなんで、この二人の意思を中心に軍艦選びは進行していく。
グラバーは、文明の遅れた日本人などなめている。かなり型落ちした古いものを売りつけようとしていたが.. 今度は逆に、亀山社中の2人は船に詳しい。(海軍操練所上がりの亀山社中陣は、そもそも船で志を立てようとしていたメンバーだ。)そこで、船の型が古いこと、最新の型が無いのか.. などを指摘していく。さらに、値段にもシビアでボイラーの交換など.. 細部まで知識が行きわたっている。グラバーは、ぼろ儲けをすることは出来なくなったが.. 素晴らしい商談だったこと、後進国のちょんまげの成長ぶりを実感した。
ドラマのシーン自体は、芸者のいる飲み屋の一室やグラバーさんちがほとんど。
しかし、それにあたっている各個人の背負う世界・背景のスケールがとても大きく、そしてそれこそを暗に映し出すような作りになっている。
芝居と、画も素晴らしい。
それに輪をかけて今回は、それぞれがそれぞれに見出す希望のようなものに向けて活動しているため、そんな空気に見合った音楽が常時流れている。
そんな希望のようなものが、芽吹いて、そして実際に動き始めた部分... まだ実ってはいないその瞬間を捉えているからこそ、素晴らしい時間になっているんだろう。
この瞬間こそが、どんな世になろうとも.. 人間にとって一番大切なことだと思う。
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